LADY戦記

「機動戦士ガンダム0083カードビルダー」と「戦場の絆」中心のガンダム系なんでも日記ですよぉ~!!!ガンダムオリジナル小説とかコスプレもあるよぉ~☆ 私は…ジャック・ベアードと添い遂げるっ!!

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LADYの一年戦争記  第15話

え~最近特に遅筆になっているLADYです。
小説15話の完成です。
もともとは番外編として書いていた話だったので
今までとは少し違った印象の話になっています。


最終決戦前夜、レディ大尉がジャックに語る話は…

なおバックナンバーは右横のカテゴリー「小説」の中にまとまってあります。
興味のある方は合わせてどうぞ…

静かな夜…
星の瞬きを見上げていると、今が戦時中であることを忘れてしまう…
そんな美しい夜空だった。

私は漠然とした不安に支配され、寝ることが出来ないでいた。
おそらく…ユキヤも同じ星空を見上げているだろう。
今、彼はどんな気持ちでいるのだろうか…
「ユキヤ…」
思わず口にしたその名は、白い息と共に夜空に消える。

「司令…」

不意に声をかけられて私はふりかえった。
いつからそこにいたのだろうか…ジャックが立ち尽くしている。
いつもの明るい表情はなりを潜めていた。
「寝れないの?」
彼は頷き、こちらに寄ってくる。
「夢を見るんです」
「夢?」
「ええ…誰も守れなくて…皆死んでしまうんです。最後は僕一人で…」
恐れか寒さゆえかは分からないが、彼の肩がかすかに震えている。
「次に死ぬのは自分だって…それが怖いって思っていました。でも違ったんです」
「?」
長いまつげに縁取られた碧眼に浮かぶ憂いの色。
「皆が1人でもいなくなるのが怖いんです…」

その言葉に私はドキッとした。
我が部隊は、いちおう戦死者は出ていないことになっている。
マチルダは…136連隊に戻ってからの戦死なので扱いが違う。
その為だろうか、自分はこの中の誰かが死んでしまう…
そんな事を考えたことは無かった。
いや、考えないようにしていた…というのが正解か。

「こら、縁起でも無いこと言うんじゃないの」
私はジャックの頭をぽんと軽く叩いた。
「そんな弱い精神で、軍人は務まらないわよ」
「…すみません」
そう謝るジャックの手を自分の手で包んでやる。
冬の冷気にさらされてひどく冷たくなっていた。
いまだ誰も殺したことの無い、血の穢れを知らない手。
しかし軍人である以上いつかはこの手で誰かの命を奪う…

「司令…あの…」

「うん?」
「良かったら聞かせていただけませんか?司令とあの人の事…」
ユキヤのと私の話…
そんなの聞いてどうするんだろう?とは思ったが、拒否はしなかった。
誰かにこの話をするのはこれが最後かもしれない。
無論、死ぬつもりは無いが、戦場とは明日が見えない場所なのだ。
「ええ、いいわ…でもたいして面白くないわよ」
ジャックはえへへと笑うと私の話に耳を傾けた。


それはもう…何年も前
私が…ジャック、あなたと同じ歳だった頃…


「本日付けで第101戦闘機中隊に配属されました、レディ・グラスフォード准尉であります」
「隊長のユキヤ・ミナカワ大尉だ。よろしく頼む」
黒い髪、黒い瞳、逞しい長身の体。
今日から私の上官になるこの男性はそう名乗った。
「で、こっちは副官のリド・ウォルフ」
ミナカワが隣の人物を指差す。
この色黒の男性は、にやっと笑うとこちらにウインクしてみせた。
「よろしく頼むぜ、お嬢さん」
しかし私は緊張のあまり微笑もできない。
「こちらこそよろしくお願いします」
と敬礼するのが精一杯だった。
ユキヤ…彼の初対面での私の印象は「無愛想な女」だったらしい。
もちろんそれを知るのはもう少し先のことになるのだが…

その日の夕方。
食堂で私は彼らの姿を見つけた。
まだここに着任したばかりで知り合いもいない。
私は居場所を求めるように2人に近づいた。
ふと会話が聞こえてくる

「あのお嬢さん、グラスフォード准将の娘なんだってな」

…もうばれてるのか…

ウォルフ大尉の言葉に私は思わずため息をつく。
たしかに父は連邦軍高官だ。
仕官学校時代ではそれが原因でいつも注目の的ではあったし、
自分としても代々軍人家系の家名を汚すような成績ではなかったと自負している。
ただ、必ず世の中には人の悪口を言うものがいるものだ。

─ 親の七光り ─

そういわれるのが一番嫌だった。
だから私は今、父とは離れたここにやってきた
自分の力を試すために…
なのに最初から知られてたんじゃ、なんか調子くるっちゃうなぁ
「ふ~ん、そうなのか?」
「おいおい、お前、自分の隊員の素性位、知っておけよ」
少しオーバーリアクション気味にウォルフ大尉が額に手をあててぼやく。
対照的にまったく表情を変えずに、パスタをつつく隊長。
「…興味ないな」
どうとでもとれるその言葉の真意が知りたくて私は思わず声をかけてしまった
「あの…」
その声に2人が顔を上げる。
視線が合った隊長はあっと小さく叫ぶと、
非常にバツの悪そうな顔をした。
「あ…いや、そういう意味じゃない」
あわてている姿が珍しいのだろうか、となりでウォルフ大尉が声を殺して笑っている。
それを軽くにらみつけると、彼は指差す変わりにフォークをこちらに向けた。
「その…君の父上が准将殿だったとしてもだ、そんな事で手を抜いたりしない、という意味だ」
隊長の穏やかな口調と困った感じの表情に緊張の糸がゆるむ。
なるほど、そういうことなら…
「望む所であります、ミナカワ大尉殿」
トレイを置き、敬礼する。
私の言葉にウォルフ大尉が口笛を吹き、それを隊長は再びにらみつけた。
この2人はいつもこんな調子なんだろうか?
そう思うとくすっと笑ってしまった


─ 戦闘を想定した飛行訓練をする ─

私はミナカワ隊長に呼び出され発艦デッキに急いだ。
「この宇宙世紀に有視界戦闘しか出来ないって事は、敵の位置を見失ったら、あの世行きって事だ。判るか?」
「はい!!」
ノイズにまぎれて聞こえる隊長の声に、ありったけの力を込めて返事した。
「俺を敵機だと思って追尾しろ。いいな?」
と、自分の機体を発進させた。
私もそれに続いて出る。
見失ってはいけない。
彼の駆るトリアーエズを必死で追いかけた。

さすがは隊長…と言うべきか。
その操縦技能はエース級だった。
幾度も振り切られそうになりながら、それでも私は隊長機に食いつく。
体中にかかるGのせいで、胃の中の物がこみ上げてきそうになるのを精一杯堪えた。

仕官学校の訓練とは全然違う…
これが実戦を経験した人の実力、そして戦場の緊迫感。

そのプレッシャーに負けそうになる。
しかし、生来の負けず嫌いな性格がそれを許さなかった。
(こう見えても士官学校の成績は最優秀だったんだからっ…!!)
そう心中で叫び、視界の利かない雲の中に突っ込んでいく。

と…

隊長の機影が見えなくなった。
「なっ…!?」
思わず驚きの声を上げる。
確かにこの方向に居るはずなのだが…
焦りがこみ上げる。
─ 敵の位置を見失ったらあの世行き… ─
発艦前に隊長が言っていた言葉が脳裏をかすめる。

「チェックメイトだ、准尉」

─ ?! ─

無線から隊長の声が聞こえる。
私はいつの間にか背後からロックオンされていた。
このフライトテクニック、もしかして『木の葉落し』?!
宇宙世紀以前に、母の故郷である東洋の島国で生み出されたという…
話に聞いたことがあるが、まさか実際に出来る人物が居るなんて。
驚く私を尻目に隊長は
「帰投するぞ」
と、機体を母艦の方に向けた。

─ bibibi ─

不意に自機のアラームが鳴る。
「えっ?!」
『グラスフォード、どうしたっ!?』
こちらの緊急事態を察知した隊長の声。
燃料系にトラブルが発生したらしい。
「今まで大丈夫だったのに…」
『わかった、可能な限りだましだまし行くんだ』

機体の安定が保てない。
燃料ポンプの具合が悪いのか、エンジンが咳き込んでいる。
その次第に間隔が狭まり、高度が下がっていく。
様子を見ていた隊長から通信が入った
「准尉…脱出しろ。すぐに迎えに来てやるから心配するな」
「は、はいっ」
脱出装置のボタンを押し、私の体は機外へ放り出された。
パラシュートが開き、ゆっくりと海に落ちる。
そして母艦に向かう隊長機を祈りながら見ていた。


何時間たっただろう。
日が傾いてきた。
もうすぐ夜が来る…
正直海に漂うというのが、こんなに体力の要るものだとは思わなかった。
パイロットスーツをきちんと着用してて良かった…
そうでなければ今頃、水温の低さで私の体力はもっと消耗していただろう。
しかし、それでも少しずつ自分に死が迫ってきているのを感じていた

訓練で死んじゃうなんて…間抜けなんだろう。
お父様になんて言われるかな
いや、それより天国でお母様に叱られちゃうかも?
そういや、私まだちゃんと恋愛したこと無い…
本気で好きな人、作っておけばよかったなぁ
周り男ばっかりなのに、もったいない事したよね、私…

そう思い苦笑する


『…レディ…』

え…??
今、何か聞こえた。
お父様の声?
『准尉…レディ…どこだ?!』
違う…これは…
これはミナカワ隊長の声!?
耳で聴こえてるんじゃない。
心に響く声…
こんなの初めての経験。
しかし確実にそれはこちらに近づいてくる

でも…

─ すみません、隊長。もう… ─

限界だった。
意識が遠のき自分の体が海に飲み込まれるのを感じた。
鼻から口から海水が容赦なく体内に入り込む。
しかし私に抗う力は残されていない。
人間、死ぬときはこんなに無力なのだろうか?
全身が完全に海に支配されそうになったとき、
自分の体が何かに救い上げられるような感じがした。

─ え…? ─

死を覚悟して閉じた双眸をゆっくりとあけた。
「しっかりしろ!!」
さっきまで心に響いたあの声が、今度はしっかりと耳に響く。
「…」
そこにはミナカワ隊長が、私の体をしっかりと抱きかかえてくれていた。
やっぱりさっきの声は彼の物だったのだ。
「すまない、遅くなってしまった」
「…隊長の…声…聞こえて…ました」
その言葉に彼はえっ?というような表情をした
お互いの視線が絡み合う。
それと同時に自分の胸の鼓動が早くなるのを感じた。


収容後、私はひどい衰弱状態だった為、すぐにドクターの元に運ばれた
しかし帰還中のヘリの中で気を失ってしまった為、私自身はその辺の詳細は知らない。

気がつけば病室だった。
隊長が心配そうに覗き込んでいる。
「隊…長…?」
かすれたような声しか出なかったが、彼はああ…とうなずいてくれた。
「私…?」
「大丈夫だ。外傷は無い。ただ…」
私の頬にそっと手を当てる。
暖かいぬくもりを感じ、自分が生きている事を実感した。
「体力の消耗がひどくて…君は3日間、昏睡状態だった」
その手がかすかに震えている。
「…心配して…下さったんですか?」
「当たり前だっ!!」
彼の声には明らかに怒りが混じっていた。
その声に驚いた看護スタッフが『どうしましたか?』とあわてて入ってくる。
「いや…准尉の意識が戻ったとドクターに伝えてくれないか」
「あ、はい」
若い看護婦が退室していき、その足音が遠のいていく。
また二人きりになった。しかし何を話せばいいのか分からない。
…沈黙は苦手だった。

「俺の声が聴こえたと言ったな?」
「はい…」
「…今、俺が何を思っているか分かるか?」

─ えっ?! ─

それは突然の出来事だった。
ミナカワ隊長の顔が近づき、唇にぬくもりを感じる。
それは…私にとってのファーストキスだった。




「…さすがに照れるわね。こんな話をしたの初めてだから」
話し終えて自分の顔が紅潮していることに気がついた。
慌てて照れ隠しの笑みを作る。
「司令は本当に…ユキヤさんのことがお好きなんですね」
「えっ?!」
「今、すごく幸せそうな笑顔されてましたよ」
と、ジャックがいたずらっぽく私の顔を覗き込む。
「そ、そうかしら」
「司令の笑顔はいつも、なんだか悲しそうでしたから」

─ あ… ─

たしかに前にもそういわれた記憶がある。
そんなに悲しい顔で微笑まないでくれと…
私は本当の笑顔というのを忘れてしまっていたのだろうか?

「…彼と戦うんですね」
「ユキヤがこちらに刃をむけるならね」
いや、きっと彼は私達の前に立ちはだかるだろう。
そうジオン軍MSパイロットとして。
でも大丈夫だ、私は…
「あなたが守ってくれる、そうでしょ?」
「…はい!!」

大きく星が瞬く。
明日もこの夜空を見ることが出来ますように…

流れ星にそう祈った。


─ 続く ─
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この記事へのコメント

こんにちは、ご無沙汰しております、わんこです。
もうすっかりGCBの話題についていけなくなってしまってすみません。新カードが排出されるようになったらGCB再開すると思いますのでご容赦ください><

小説第15話、楽しく読ませていただきました。
「心の声」ですか~。…って、もしかしてこれ次の話の伏線かな?
というわけで、次回も楽しみにしていますね~^^

PS.三国志大戦2は、やっていらっしゃらないのでしょうか?ご存知だとは思いますが、もうすぐバージョンアップしますよ~。

  • 26/08/2006
  • わんこ ♦SFo5/nok
  • URL
  • 編集 ]

あはは~(汗)
三国志大戦は現在お休み状態です
相棒も全然やってない様子…
でもなぜか着々とカードはそろっていくのです
友人達、ありがとう(笑)
バージョンアップかぁ~
そろそろ復帰しないといけませんね。

小説でしが、本当は最終決戦に入らなきゃいけないんですが、
その前に2人の出会いと馴れ初め書いておいたほうがいいんじゃない?
って事で番外編風味な15話になりました。
伏線はっても上手く生かせないのがLADY…
とにかく頑張ります!!!

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