LADY戦記

「機動戦士ガンダム0083カードビルダー」と「戦場の絆」中心のガンダム系なんでも日記ですよぉ~!!!ガンダムオリジナル小説とかコスプレもあるよぉ~☆ 私は…ジャック・ベアードと添い遂げるっ!!

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LADYの一年戦争記 第17話

2月から書き始めた小説『LADYの一年戦争記』がとうとう最終話になりました!!
始めは冗談半分で書き始めたこの小説、
気がつけば、こちらの方を楽しみにしてくださる方が出てくるくらいで…
ジオン編を書こうと申し出てくださったクリムゾンさんをはじめ、 
皆様に本当に感謝感謝です!!

今回は最終話ということでクリムゾンさんとの合同作といった感じになっています。

レディとアキラの戦いはどうなるのか?

気になる方はどうぞ…


例によってバックナンバーは右側のカテゴリー「小説」をクリックしていただければ出てまいります。
「今日こそは負けない!!」
ジャックはモニターに映るザクに向かって言った。
グラスフォード司令の言葉が正しいなら、
このザクのパイロットは何度も戦っていまだに勝ったと感じた事のない相手だった。

エース級の腕前を持つパイロット…
勝てるどころか今回こそやられてしまう、その可能性のほうが大きい。
それでもジャックに『引き下がる』という選択肢は無かった。

ザクがこちらに向かって突進してくる。
ジャックは機体を横に滑らせるとビームスプレーガンを撃った。
命中 ─ しかしザクの右肩のシールドで弾ける。
間髪入れずにジムは、背中から2本のビームサーベルを引き抜いた。
大地を蹴り、一瞬で間合いを詰める。
しかし、相手はこちらの動きを読むかの様に、
ビームサーベルの軌跡をひらりとかわす。
流れる様な動きで、逆にジムの背後を取った。

─ しまった!! ─

慌てて機体を回頭させる。
しかし…

「くっ…!!」

機体全体が大きく揺らいだ。
身体がシートベルトに締め付けられる。
ジャックは衝撃で、激しく咳き込んだ。

(やはり僕には無理なのか?!)

諦めと焦燥感に、全身を支配されそうになる。
しかし、彼は気持ちを奮い立たせた。

「僕は…司令を守りたいんだっ!!」

約束したのだ。『みんな一緒に生きて帰る』と。
眼前の敵を倒し、彼女の元に向かわなければ。


「こんなところでやられはしない!!」

ジャックの瞳から迷いが消えていた。




「ユキヤ…」
蒼い鬼神、グフのカスタム機に…
いや、そのコクピットにいる彼に向かって呼びかける。

ジオン軍MSパイロット、アキラ・カンザキ。
私はかつて、彼を『ユキヤ・ミナカワ』と呼んでいた。
共に笑い、戦い、生きた仲間だった。
なのに…

何故こんなことになってしまったのか?
何故愛してしまったのか?


そして…何故愛してくれたのか?


ユキヤはルウムで死んだ…
戦艦『アナンケ』の爆発とともに戦場の藻屑となったはずだった。
しかし、その数ヶ月後に戦場で出くわしたMSに彼は搭乗していた。
そう、ルウムで確かにユキヤ・ミナカワは死に、
彼はアキラ・カンザキに生まれ変わったのだ。

もっとも、ユキヤの方が仮の姿だったのだが…

彼は敵なのだと…殺し合う運命なのだと分かっていても、
それがどうにもならない事だと理解できても
私は心の片隅で奇跡を信じているのだろうか?


と…!!
不意に私の中に自分の物で無い意識が流れ込んできた。

怒り、哀しみ、そして…喜び…?

恐ろしいまでの冷たい感覚の中に、ほのかな明かりのような暖かい感情。
これは一体…?

『君はいつも、いい匂いがする』 

今のは…ユキヤの声?!

『この香り…落ち着くんだ』

それは彼の口癖だった。
そう言っていつも優しく抱きしめてくれた。

そんな…こんなのって…
「ずるい…ずるいよ!!」
それはまるでユキヤの中から自分を見ているような感じだった。
彼が私をどう思っていたか、どんな気持ちで見ていてくれていたか…
これがなにも包み隠さない、彼の本当の気持ちなのだ。


…それでも私は貴方を倒す


愛しているからこそ、この手ですべてを終わらせる
その思いを感じとったのか、グフがヒート剣を構えた。




「…司令?」

ジャックは耳を澄ませた。
レディの声が聞こえたような気がしたのだ。
しかし、それは無線から聞こえる声ではない。
感じるのだ、彼女の声を…そして哀しみを…

「駄目です!!」
敵を目の前にしていることも忘れて、彼は叫んだ。
彼女から流れてくる哀しみがジャックの胸を締め付ける。
レディの思いが…いや、それだけじゃない。
彼女が求めてやまなかった『彼』への思いが戦場中に満ちている。

「もう…もうやめてください!!」

ジャックの瞳に涙が浮かんだ。

ザクのモノアイがギラリと光った。
ヒートホークを振りかざして、ダッシュをかけてくる。
間に合わない!
ジャックは反射的にザクに向かってタックルをかけた。
最大戦速の2機がぶつかり合う。
衝撃でお互いのマニュピレーターが潰れた。
そして弾き飛ばされた状態で再び対峙する。

相手がどう出るのか…
ジャックの額にじわりと汗がにじんだ。

─ ?! ─

不意にあたりが白い世界に包まれた。
振りかえるとHLVが噴煙を上げている。
噴煙と共に爆風が起こる。
その中を身もだえするように、HLVの巨体が故郷の宇宙に向かって飛び立って行くのが見えた。

「くっ…」

愛機が吹き飛ばされない事を祈りながらジャックは耐える。

噴煙の中に紛れる様に、ザクが後退する。
「ま、待てッ!!」
追いすがり、ビームサーベルで斬り付ける。
しかし、手ごたえは感じられない。

漸く、視界が晴れた時には…
もうザクの機影は見当たらなかった。






数え切れないほど斬りかかった。
致命傷を避けようと、身を翻す。
徐々に…であるが、ガンダムがグフを圧倒していくのが分かる。
教育型コンピュータが着実にデータを蓄積し、ガンダムは進化を続けているのだ。
グフのガトリング・シールドが両断され、大地に落ちた。

「この子なら…ガンダムならいける!」

勝利を確信したその瞬間、焔の壁が私達を囲むように広がった。
「これは?!」
視界が赤く染まる。
そして空に向かって飛んで行く影…
それは、先に打ち上げられたHLVの軌跡をたどるように、
まっすぐに宇宙を目指していく。

「あれは…」

ジオンの小型戦艦だった。
大気圏脱出用の巨大なブースターが付属している。
天高く飛んでいくそれを見上げるグフの顔に、満足げなユキヤの笑顔が重なる。

ああ、そういうことか…

私は気がついた。
彼が最後までここに残った理由を…
 
─ ユキヤらしい ─

「この戦い、貴方達の勝ちね…でもっ!! 」

仲間を守る為に、貴方は残った。
でも、それだけじゃない。
逃げようと思えば、貴方は逃げる事ができた…はず。
それをしなかったのは、貴方も私との戦いを望んでいたから…

「ねぇ、そうでしょ?」

私の言葉に対して応えるかのように、
グフのシールドの内側に隠されていた3連装マシンガンが炎を上げた。
かろうじて形を留めていた、ガンダムのシールドが吹き飛ぶ。

「まだ…まだこれからよ!!」

私は火器管制パネルに指を滑らせた。
ビームサーベルの光刃が消えると、柄の部分が伸びる。
まばゆい光を放つ槍 ─ ビームジャベリンに変形する。
グフに向かってその光の槍を投げた。
それはグフの左肩に突き刺さり、マシンガンごと四散する。
だがしかし、グフは怯まずに突進してきた。
私は咄嗟にもう一本のビーム・サーベルを抜こうとした。

「間に合わないっ!?」

反射的にガンダムを飛び下がらせ、ヒート剣の一撃をかわす。
相手の体勢が戻りきっていない、この隙を突くしかない!!
ビームサーベルを引き抜き、ユキヤにむかって突き立てる。


その瞬間…


グフのコックピットに座る彼の姿を見た。
そして、その唇に浮かんだあの頃と同じ穏やかな微笑みを…

─ ユキヤ!! ─

左手はビームサーベルを突き出している。
右手でサーベルのスイッチをOFFにしていた。

彼を倒したい…
彼を愛している…

まるで二つの相反する想いに揺れる様に、ガンダムの機体が軋
んだ。






『どうして…?』






ユキヤの声が聞こえる。
間一髪、私の攻撃はグフのコクピットを避けた。
「ごめんなさい…」
思わず口にした言葉は彼への謝罪ではなく…自分自身への謝罪?

あなたを倒して未来を生きようと思った。
自分が生きるためにあなたをこの手で殺そうと思った。
それしかこの運命の糸を断ち切る方法が無いと…

でも…

「やっぱり…私には出来ないよ!!」
目の前の計器類がにじんで見えた
頬を伝う暖かい感触。
これは…涙…

『どうしてだ…俺はお前をあんなに苦しめたのに!?』
「苦しかったよ、悲しかったよ…でもね」

たしかにユキヤ…いや、アキラ・カンザキの存在は私を苦しめた。
しかし、かつて彼と過ごした時間は
至福の時であったこともまた真実なのだ。

「それでも…私には貴方が必要だから!!」

そう、だからもう一度…お願い

「私のところに戻ってきて」
『本気なのか、レディ?』

バカな女だな…とユキヤが笑う。
「ええ、バカな女でしょ?」
私も笑った。

コクピットハッチを開け、外に飛び出した。

「うっ…」
2機を取り囲む様に広がる焔の壁に一瞬たじろぐ

グフのコクピットハッチが開く…
その中にいる人物がやさしく微笑んでいた。
紛れも無い、私の知ってるユキヤ・ミナカワの笑顔。

─ おいで ─

両手を差し伸べた彼の唇がそう言葉をつむぐ…
私は…ユキヤの胸に飛び込んだ。

「…もう、どこにも行かないで」
彼の体をひしっと抱きしめた。
もう絶対にこの手は離さない。
「ああ…」
大きな手が私の髪を撫でる。

「何処にも行かないさ、ずっとお前の傍にいる」


お互いの唇が触れ合う…そのぬくもりも1年前と変わらない…




『何処にも行かない』


…絶対だよ、約束…ね?







『警告・機体温度上昇!警告・機体温度上昇!』
コンピューターが無機質な声を上げる。
「っせえ!んな事わかってる!!」
悪態をつきながら、リドのジムスナイパーⅡは焔の中を進んでいた。
呆然と立ち尽くしているジャック機に向かって叫ぶ。
「ベアード少尉っ!生きてるなら返事しろ!!」

…ジムからの応答は無い。

「おい、本当にくたばっちまったのか!?」
その言葉にジャックは我にかえった。
「レディを助けにいくぞ!!」
『は、はいっ!!』

しかし焔の壁に阻まれ、なかなか前進できない。
時間と方向の感覚が分からなくなる。
激しい戦闘の後のボロボロ機体の耐久性の問題もあり、
この場に長居することは危険だった。

『ウォルフ少佐、あれを!!』

ジャック機が前方を指差した。

グフとガンダムが組み合った状態で停止している
それはまるで2機のモビルスーツが抱き合っているかの様にも見えた。

『司令!!』

ジャックのジムが走りよろうとする。
それにリドも続こうとしたが…

グフが蒼い火花を纏っているのが見えた

─ !! ─

「ベアード少尉さがれ、その機体は…!!」

リドは最後まで言葉を言いきることが出来なかった


ドォォォォォン!!!


爆音を立ててグフが爆発した
続けてガンダムが誘爆する。

『グラスフォード大尉っ!!!』

それを見たジャックが狂ったように叫んだ。
爆発の業火の中に飛びこんで行こうとする。
「無理だ!!下がれ!!」
『だって、司令はまだあの中に!!』
そんな事はリドも分かっていた。
しかしもう自分達にはどうすることも出来ない。
それよりもこの場に居つづけることは自らの身も破滅に追いこんでしまう。
「このままじゃお前も死ぬぞ!!」
機体のアラーム音はさっきから鳴りっぱなしだ。
それでもジャックは下がろうとしない。
『でも僕は…僕は、司令を守るって約束したんです!!』
彼の純粋な気持ち…
大事な人を守りたいという思い。
それはリドも同じだった。
しかし…
「『生きて還れ』というレディの命令を忘れたのか?!」


─ 今作戦において全員の生還を命じます!! ─


出撃前のブリーフィングで、レディ・グラスフォード大尉は微
笑みながら、そう命じたのだった。

「上官の命令は絶対だ!!」
『分かっています…けど…』
ジャックの声が涙ぐんでいる。
『司令ご自身がお戻りにならなくてどうするんですか?!』
同時にジムの出力が落ちていく。

「レディの事は…」

リドはつぶやいた。まるで自分自身に言い聞かせるかのように…

「あいつに任せておけばいいのさ」

流れ落ちる涙も拭かずに、大破した2機のモビルスーツに向かってリド・ウォルフは静かに敬礼を送った。




戦闘終了後の必死の捜索にも関わらず、
レディ・グラスフォード大尉の行方は遥として知れなかった。


そして…


数日後、宇宙世紀0080。
地球連邦政府とジオン共和国の間に、終戦協定が結ばれた。





─ 完 ─






バッドエンドかハッピーエンドか…
それは読んでくださったみなさんの判断にお任せします。

年明けにこの話のエピローグをアップする予定。
その後の話。ジャックが主人公のGUNDAM THE RIDEの話です。


感想とかいただけると嬉しいかも☆



では…
東京・オタクの冬の陣!!出撃してまいります!!(敬礼)
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この記事へのコメント

いってらっしゃいませ~♪

てか、最終話の話とエピローグは話に聞いていたものの改めて読んでいると泣きそうになりましたよ…。
レディとアキラは絶対生きてますよね?!

ヤバイ、今すぐライドに行きたくなりましたよ…。エピローグ読んだら余計に行きたくなりそうです。

  • 29/12/2006
  • 阿紗華 ♦-
  • URL
  • 編集 ]

お久しぶりです☆
コメントいただいてたのに気付かなくてごめんなさい…
LADYさんとクリムゾンさんに感化されて、
書き散らしてしまいました…(=。ω。)

最終話、感動しました!
読んでる途中から、本当に、目頭が熱く…
エピローグはライドの話なんですね?
私は結局一回も乗れなかったので、
LADYさんの小説で乗った気分になれたらいいなっ♪

  • 29/12/2006
  • サクラ ♦-
  • URL
  • 編集 ]
明けましておめでとうございます。

新年が始まりまして、元気一杯がんばっていこうと誓う身分であります。
小説が非常に良いと思います。
グフのカスタム機とかジムスナⅡとか…
グフカスといえば、ノリスsでしょう。
0080のバーニィとは似たようなところを感じますが、二人とも”任務遂行”のために命を散らしていった人ですし、一人の人間として、敬礼。
話は変わりまして、1月になったということは戦場の絆がまたVer.UPするんですね!
小説にも出てきた?グフカスは近接格闘機体、ということはEz8も近接格闘機体なんでしょうかね…
余談ですが、そうなると陸戦型ガンダムだけの編成、08小隊が再現できるので面白そうですね。。

  • 01/01/2007
  • フォルド ♦WfBGw7ys
  • URL
  • 編集 ]
あけおめ

謹賀新年

  • 01/01/2007
  • 903 ♦-
  • URL
  • 編集 ]

阿紗華ちゃん>
>レディとアキラは絶対生きてますよね?!
それは秘密です☆(スレイヤーズの某プリースト風…笑)
ライドね、もう終わっちゃったもんねぇ~

サクラさん>
ふらりと見に行ったら、復活されていたので大喜びでしたよ!!
小説、みんなで書きましょう~楽しいですもん。
感想ありがとうございます。
最後、2人がこうなるのは実は最初から考えていたんですよ
共に生きると誓った08のアイナとシロー
お互いに敵の正体を知らずに戦いあった80のクリスとバ-ニィ
この二組とはチョット違う終わり方をしてみたかったのです。
結果として、08と80を足して割ったような展開になりましたけど…
エピローグが完成すて始めて完結なので
もう少しがんばります!!

フォルドさん>
新年あけましておめでとうございます!!
感想ありがとうございます。
もうこの小説もいろんな方の支えがあっての作品なので
最後まで書ききれてホッとしています
まだエピローグがありますが…

絆にEZ-8やグフカスが出てくる日を夢見ていました
近接機なら大歓迎です☆
これでレディ隊やアキラの部隊を再現できるよ!!
と、もくろんでいるLADYであります(笑)

903さん>
あけおめです。ことよろです(笑)
今年もミーハーにがんばりますよ~

  • 02/01/2007
  • LADY ♦DoF1mPs.
  • URL
  • 編集 ]
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