LADY戦記

「機動戦士ガンダム0083カードビルダー」と「戦場の絆」中心のガンダム系なんでも日記ですよぉ~!!!ガンダムオリジナル小説とかコスプレもあるよぉ~☆ 私は…ジャック・ベアードと添い遂げるっ!!

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LADYの一年戦争記  第10話

なんともう10話ですよ~!!
軽い気持ちで書き始めた小説、なかなか好評で調子に乗っています(苦笑)

しかし、今回は(今回も?)ものすごく苦戦しました
物語の核心に触れだしたので、あれやこれやと書かなきゃいけないことが多くて…
まとめるだけで大変。
あらためて自分の文才が無いことを思い知りました(泣)


では10話です。
興味ある方だけどうぞ(笑)

地球連邦軍・第136連隊所属の補給部隊が全滅した…

ホワイトベース隊とガンダムを守って、敵機にミデアで特攻をかけたという。
「すみません、我々と…ガンダムがありながら…」
ホワイトベース艦長、ブライト・ノア中尉がうなだれる。
私はその若さに驚いた。
「いいえ、あなた方のせいではありません」
そして自分の唇から漏れる言葉を、どこか他人事の様に聞いていた。
彼の後ろに1人の少年兵が立ち尽くしているのが見える。
今まで泣いていたのだろうか、目を真っ赤に腫らしていた。
ノア中尉が私の視線に気がつく。
「あ、彼が…ガンダムのパイロットです」
この子が?!
ホワイトベース隊は大半が民間人で構成されており、その平均年齢もずいぶんと低いと聞いていたが…
─ まだ子供じゃないの ─
年端もいかない少年が戦場で戦わなければいけない…
その現状に心が痛んだ
「君、名前は?」
「アムロ・レイといいます」
声変わりもまだ十分に終えていない、思春期の少年らしい声。
その純朴な瞳に悲しみが宿っていた。
「…あなたは死んではだめよ、絶対に」
そう声をかけると、少年の目から再び涙があふれた。
「はい…」

マチルダは死んだ
そう…私たちは間に合わなかったのだ…
─ この作戦が終わったら、結婚しようと思うんです ─
私の元を離れる時に彼女はそう言った。
その表情は明るく、とても幸せそうだった。
私がつらい思いをしてきたのを彼女は知っている。
だからこそマチルダには幸せになって欲しかった。
「ウッディ大尉は…今頃どうしているかしら…」
マチルダとこれからの人生を共にするはずだった男性の悲しみは自分の比ではない。

─ 戦争の中で育まれた愛はどうしてこんなに脆いのだろう?─

オデッサに向かうホワイトベースを見送りながら
私はそんな事を考えていた。


「久しぶりね…ご苦労様」
私は眼前の人物に敬礼を返す。
「こちらこそ、よろしくな。司令殿」
彼…リド・ウォルフ少佐が笑顔で答えた。
ルウム時の戦友。プライベートでも多くの時間を共有した親友である。
今回マチルダと入れ替わりで我が部隊に転属になったのだが、
諸事情で実際の着任が遅れていた。
「ところで、あの…お前の後輩の事なんだが…」
不意に彼の表情が曇る。
「マチルダの事なら…仕方ないわ。今は戦時中、しかも我々は軍人。ならばいつ何時、死を迎えるか分からないじゃない」
そう自分に言い聞かせるように言葉をつむぐ。
どれだけ後悔したって、もう彼女は帰ってこないのだ
ならば残された者は、先に進むしかない。
この悲劇を繰り返さない為にも…
「明日はわが身…自分が同じ運命にあうかもしれないのよ?」
「いや、俺がいる限り、この部隊は大丈夫だろうよ」
何か自信ありげにリドが言う。
「死神がここにいるだろ?」
誇らしげに親指で自分自身を指差した。
ふと彼の二つ名を思い出す。

─ 黒い死神 ─

ジオンの兵士にそう恐れられているんだっけ…
「それって本物の死神も恐れて近寄らないってこと?」
「Yes!!正解」
彼の笑顔に私は少し救われたような気がした。

「あとは、あの捕虜の事だな」
先日の戦闘で私たちは1人のジオン兵を捕虜にしていた。
プロトタイプのドムに搭乗していた人物…
気配がした、声も聴こえた。
でもこの目で確かめるまでは…と思っていた。
「…ええ、彼よ」
ユキヤ・ミナカワ…ルウム戦役において私達の隊長だった人物。
あの状況下でどうやって生きていたのか、なぜジオンにいるのか…
聞きたいことは山の様にあった。
しかし、私は未だ彼が拘束されている部屋に足を運ぶことが出来ずにいた。

─ 真実を知ることが怖い ─

その思いが、私をユキヤから遠ざけていた。
でも…
「彼と話がしたいの。悪いけど…付いてきてくれない?」
その申し出をリドは快く承諾してくれた。


「大尉殿と少佐殿…か。ずいぶん偉くなったな」
私たちの姿を見ると彼はそう言った。
設置されたベッドに腰掛け、こちらを見上げている。
「ユキヤ…」
「俺はもうユキヤ・ミナカワじゃない…アキラ・カンザキ、ジオン軍の中尉だ」
─ アキラ・カンザキ ─
それがあなたの本当の名前?
「お前はジオンで降格かよ、みっともねぇな」
リドが吐き捨てるように言う。
その言葉にユキヤ…いや、カンザキ中尉はただ笑うだけだ。
「なんでジオンに寝返ったんだよ」
「寝返ってなんかいないさ。俺は元々ジオンの人間だからな」
鼻であしらうように答える彼は、自分の知っているユキヤ・ミナカワとはどこか印象が違った。
「俺はスパイとして連邦軍に入りこんだんだよ、キシリア・ザビ少将のご命令でな」
キシリア・ザビ…ザビ家の長女。
ジオン軍の実質の司令官と言っても過言ではない人物。
そんな大物が彼の背景に存在していたのか…
「で、でもあなた、連邦の仕官学校だって出てるじゃない?!」
興奮のあまり、思わず声を荒げてしまった。
リドの方を見ていた彼の視線が、こちらに向く
「手引きしてくれる奴はいくらでもいる。俺の場合、連邦軍高官殿が上手くやってくれたんでね、誰にも疑われることなく入学できた」
そんな…
スパイが潜入している…という噂はよく耳にした。
『戦争では情報を制する者が勝つ』
バザーク大佐もそう言っているくらいだ。
その存在はそんなに珍しいことではなかった。
しかし、にわかには信じられない
自分が愛していた人が、実は敵だったなんて…

「じゃあ、ルウムは…あの時はいったい…!?」
声が震えているのが自分でも分かった。
本当は今でも思い出したくない記憶…
「ああ…」
虚空を見つめたまま、カンザキ中尉は真実を語りだした。


宇宙世紀0079  1月16日…
ルウムの戦局はモビルスーツ実践投入によりジオン優勢に傾いていた。
しかし、彼らにとって最大の脅威が未だ残っていた。
連邦の名将、レビル将軍の存在…

─ レビルを生け捕りにしろ ─

ユキヤ…いや、アキラ・カンザキ中尉はキシリア・ザビより密命を受け
この戦場に出撃していた。

「レビル将軍を助けてくる」
連邦軍第1連合艦隊 旗艦『アナンケ』はいまや撃沈寸前だった。
彼はそう部下たちに言い残すとアナンケに帰還した。

「どうかしましたか!?」
デッキのクルー達が着艦したユキヤを誰何する。
「この艦はもうもたないぞ!!早く総員退避を!!」
その言葉を裏付ける様にアナンケの艦体が着弾の衝撃に震えた。
「し、しかし…」
「一刻の猶予も無いんだっ!早くしろっ!!」
彼の剣幕にクルーはブリッジへの回線を開いた。
簡潔に、艦長に退却を進言する。
僚艦を既に失っていた艦長は、即座に進言を受け入れ、
デッキクルーに脱出用ランチの準備を指示した。
にわかにあわただしくなる。
彼はそんな混乱した状況に紛れ、アナンケのパイロット・ルームに急いだ。
そこにはまだ若い…自分より年下と思しきパイロットが待機している。
「将軍の乗られる脱出用ランチの担当はお前か?」
青年が頷く。
ユキヤは手にした拳銃を彼に向けた
そして次の瞬間…
それは乾いた音を発した。

アナンケを包む爆発音が大きくなっていく。
ユキヤはまんまとランチのパイロットとなりすまし、
レビルが乗り込むのを待ち構えていた。
「すまん、よろしく頼むぞ」
コクピットに、搭乗したレビルからの通信が入る。
「了解しました。発進します!!」

彼らが脱出した、次の瞬間…
アナンケは光の中に消えた。

ランチは戦闘の続く星の海へと進んでいく。
ふと、目の前に3機のモビルスーツが姿を現した。
彼はそのパイロットたちに右手を上げて合図する。

こうして彼の任務は完了した…


「さぁ、俺をどうする?連邦の司令官殿」
彼の試すような視線が突き刺さる。
「どうするって…もちろんあなたを軍本部に送還します」
当たり前の事だ。
他に選択肢でも…?
「じゃあ、俺は…殺されるな」
その発言に耳を疑った
捕虜に対する処遇は『南極条約』で人道的に扱う事と定められている。
むやみやたらに処罰は出来ない。
「俺は普通の捕虜じゃない。スパイだ。しかもルウムでやったことがこれだからな…」
と苦笑を浮かべた。
「南極条約なんて飾りだ、あんなの…」
その言葉にはどこかあきらめが入っているようにも感じられた。
「ずるいよ、ユキヤ…」
そんな事いうなんて…
彼の言うとおりになれば、私は間接的に彼を殺すことになる。
つまりカンザキはこう聞いているのだ

─ 俺を死なせていいのか? ─

そんなことできる訳が無いじゃない!!
出来るのならあの時、この手でやっていた。
でもそうならなかったのは、それは…
「私はまだ、あなたのことを…!!」
その続きが言えなかった。否、言えるはずが無い。
ジオンのMSパイロットと連邦の司令官。
お互いの間にある溝は大きい。

彼はふっと笑った。
「俺は君を利用していたに過ぎない。君を愛しているというのは…偽りだ」
─ えっ?! ─
体中から嫌な汗がにじみ出るのを感じた。
今なんて…?
「軍の高官のご令嬢と付き合ってる奴が、ジオンのスパイだとは誰も思わないだろう?」
「私を…騙していたの?」
カンザキは無言で頷く。
嘘だと思いたかった。
しかし確かに…彼が自分の本当の姿を隠すのに、私の存在は有効だった。
自分は利用されていたに過ぎない…?

「貴様っ!!」

─ ドカッ ─
鈍い音を立ててカンザキが倒れこんだ。
興奮した様子のリドが肩で息をしている。
え…?殴ったの…彼を?
「ユキヤ!!」
思わずその名を呼んでしまう。
彼に近づこうとするとリドがそれを制した。
カンザキはゆっくりと起き上がる。
口の中を切ったのか、口角に少し血がにじんでいた。
「レディがどんな気持ちでこの数ヶ月を生きてきたか、お前には分からないんだろう!!」

─ !! ─

カンザキの胸倉をつかみ、リドはそう続ける。
「こいつだけじゃない!!俺だって…」
その手が震えている事に気がついた。
そう、ユキヤを失って悲しみに暮れたのは私だけではない。
親友であった…少なくてもそう思っていたリドだって同じ思いだったはず。
「…すまない…」
言葉に詰まったリドにカンザキがつぶやいた。
その表情はさっきまでの、強気なものではない。
悲しげな…そんな双眸で、うなだれるかつての友人を見つめていた。


─ やはり聞くべきじゃなかった ─

そう思いながら、私は退室した。
いまさら仕方がないが、後悔の念が私を支配した
不意に視界がぼやけ、にじんだように見える。
大粒の涙が頬を伝うのを感じた。
力が抜けたようにぺたんとその場に座り込む。
「レディ?!」
先を歩いていたリドが驚いて振りかえった。
「あ、あれ…涙…?おかしいわよね、母が死んだときもマチルダが死んだって知ったときも涙は出なかったのに…」
瞳からこぼれた涙のしずくが廊下を濡らす。
「彼の事になるとこんなに簡単に泣けるのよ。おかしいでしょ」
両手で顔を覆い隠した。
「なんでこんな事になったの…!?どうして私たち、戦わなきゃいけないの。ジオンの兵士なんてたくさんいるのに、何故よりによって彼と…!!」
錯乱したように声を荒げる。
心にしまいこんでおこうとしていた思いが、洪水のように押し寄せる。
だが…
こんな事、リドに問い掛けてどうする?
「…ごめんなさい、着任したばかりなのにこんな…」
いや…と返事すると彼はその大きな手で私の頭を優しくなでる。
その感触があまりに父と似ている事に私は驚いた。

「とりあえず今は泣けばいい。その方が心が軽くなる」

我慢しなくていいから、と彼がつぶやく。
その低く優しく響く声に緊張の糸が切れた。
「俺にはその涙を拭いてやることしか出来ないけどな」
「ううん、それで十分…」

と、彼の胸に飛び込んだ。
今は司令官や連邦軍大尉なんて肩書きはどうでもいい。
声を上げて泣いたのは久しぶりだった。

─ 悲しみも苦しみもみんな涙と一緒に流れてしまえばいい ─

その泣き声にジャック達が慌てて駆けつけてきたようだったが、
涙で曇った瞳に彼らの姿は映らなかった。

─ 続く ─
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この記事へのコメント

うわ…。なんてショッキングな展開><
私の予想では、彼はジオンに捕まって強化人間か何かの実験に利用されて、それでもって記憶喪失になってて………とか思ってたんですけど~、見事にはずれましたw
え~、この先どうなっちゃうんでしょ。う~ん、想像がつかないです~。…というわけで次回を楽しみにしていますね!

  • 11/05/2006
  • わんこ ♦SFo5/nok
  • URL
  • 編集 ]

いや~、僕もわんこさんと同じようなこと考えてました。今後、どうなるんだろう?

あと、ぜひユキヤの真相が知りたい。彼は本心であんなこと言ってるの?う~ん、気になります。また次も期待してます。頑張って下さい♪

  • 12/05/2006
  • ゴウ=ウラキ ♦-
  • URL
  • 編集 ]

わんこさん>
うふふ~
ユキヤの設定の案の中に「記憶喪失」はありましたが
これじゃありきたりかと思ってスパイにしてみましたヨ☆
皆さんの予想の裏をかけてちょっと優越感(笑)
いちおうクリムゾンさんと相談の上、ストーリーは大まかなのが決まっています
楽しみにしててくださいね

ゴウ=ウラキ さん>
やっぱりそう予想しますか~
うん、スパイにして正解☆
が、レディが悲劇的なキャラになるのは仕方ないことで…(苦笑)
ユキヤの本心はそのうち明かされます。
彼にもいろいろあるんですヨ

  • 14/05/2006
  • LADY ♦-
  • URL
  • 編集 ]

とうとう第10話まで来ましたね~。
ユキヤがまさかスパイだったなんて…
逆に、連邦からジオンへのスパイなのかな、とは
考えたんですけれどねw

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